ヒューマンエンパワーメント推進局(BHE)ジェンダー支援チームでは、ピアスタッフを中心に、2025年11月2日(日)・3日(月・祝)に開催された、第51回筑波大学学園祭「雙峰祭」にて、企画「セーファースペースKiteKite」を実施しました。
両日共に多くの来場者にお越しいただき、ジェンダー・セクシュアリティに関する学びや交流が生まれる場となりました。
企画内容
① Queer Campus Map(筑波大学クィアキャンパスマップ)
筑波大学のキャンパスを手描きで再現したマップを展示し、「思い出の場所」「安心できる場所」「排除を感じたスポット」など、来場者の皆さんにシールを貼っていただきました。
これまでも、今年6月に出展したTokyo Pride 2025や、図書館でのPride Month展示において多くの方に参加していただきました。

② Queer Board Games(ボードゲーム)
Tokyo Pride 2025でも大変好評だったボードゲーム企画を、雙峰祭でも行いました。クィアな視点を取り入れた、多様なライフストーリーをつくる「人生ゲーム」と、おとぎ話制作ゲームをクィア視点でアレンジした「カードゲーム」の2種類を楽しんでいただきました。

③ 空間デコレーション(空間装飾)
参加者が「自分にとっての安全な空間」を考え、自分だけのセーファースペースを制作していただきました。

「セーファースペース(安全な空間)」とは、性的マイノリティを含むすべての人が自分らしく安心して過ごせる場所を指します。大学は学びや交流の場である一方、性やジェンダーに関する偏見や無理解が残る側面もあり、安心して経験や思いを共有できる空間は、多様な背景をもつ人々が互いを理解し支え合うために重要です。
空の部屋が印刷された紙に、好きな家具・人・装飾・動物などを自由に描き込んでいただきました。画用紙に描いたパーツを切り抜き、部屋の好きな場所に貼り付ける形で制作される方もいらっしゃいました。
完成した作品はそのままお持ち帰りいただくことができました。さらに、会場に設置した大きな部屋に、制作した家具パーツを貼り付けられるようにし、来場者が自由に空間づくりを楽しめるようにしました。

④ 書籍展示・活動報告
BHEの活動紹介ポスターや、教職員・学生スタッフから募った学術書籍、セーファースペースKiteKiteで普段利用されている書籍の紹介展示を行いました。

ピアスタッフが作成した、広報誌『IMAZINE No.3』を展示しました。来場者の皆様に手に取ってご覧いただきました。これまでの広報誌『IMAZINE』は、ジェンダー支援チームHP、セーファースペースKiteKiteのページにて公開しております。ぜひご覧ください。

⑤ 来場者参加型プレイリスト企画
1969年、『オズの魔法使い』でドロシーの役を演じ、あの名曲「Over the Rainbow」を歌った女優ジュディ・ガーランドの死が、ニューヨークで起きたストーンウォールの反乱を後押ししたとも言われています。このようにクィア文化と音楽(特にポップス)は昔から深く結びついており、ジュディ・ガーランドの「Over the Rainbow」からマドンナの「Vogue」、レディー・ガガの「Born This Way」に至るまで、ポップスはクィアな経験に寄り添う音楽の空間を提供してきました。そしてこのつながりはアメリカだけのものではありません。1990年代の台湾では、ゲイ向けコンピレーション・アルバム『擁抱』が発売され、そのタイトル曲「擁抱」は台湾プライドのテーマソングとなりました。この曲は、今でこそ華語圏の人ならほとんど誰もが知っているものとなっていますが、その誕生の歴史に潜むクィア性についてはあまり知られていませんでした。
来場者のみなさんと一緒にクィアなプレイリストを作る企画を行いました。このプレイリストは、Apple MusicとSpotifyの両方で公開中です。
ぜひお気に入りの一曲を加えて、一緒に盛り上げましょう!
※Apple Musicのみ自由に曲を追加できます。

開催概要
[主催] ヒューマンエンパワーメント推進局(BHE)ジェンダー支援チーム
[日時] 2025年11月2日(日)・3日(月)10:00~16:00
[会場] 筑波大学筑波キャンパス2D棟206教室