2020年12月2日に「イノベーションを支える多様な人材の活躍に向けて~次期科学技術・イノベーション基本計画の共創に向けた全国キャラバン」を開催しました。
政府は、令和3年度から5年間を対象とする第6期科学技術・イノベーション基本計画の検討を進めています。第5期科学技術基本計画では、研究者新規採用の女性比率を3割に高めるなど具体的な数値目標を明記しましたが、未だ多くの課題が残っています。
そこで、つくば女性研究者支援協議会では、今後の女性研究者・技術者の人材育成・研究環境向上に関する意見交換の場として、つくば市・内閣府と共催して上記シンポジウムを開催しました。
本イベントには、内閣府からは東北大学理事・副学長であり総合科学技術・イノベーション会議議員の小谷元子氏、つくば市からはつくば市政策イノベーション部長の森祐介氏、つくば女性研究者支援協議会を代表して筑波大学ダイバーシティ・アクセシビリティ・キャリアセンター 副センター長の山口香氏にご参加いただきました。全体としては22名の参加がありました。
当日はまず、森氏より「つくば市の女性活躍関連施策について」をお話しいただき、その後小谷氏より「科学技術・イノベーション基本計画の検討の方向性について」と題して当計画に関する概要をご説明いただきました。
プログラム後半では以下2つのテーマに分かれてグループディスカッションが行われました。
①多様な研究者・技術者のなかで、特に女性が活躍できる人材市場の形成や望ましいキャリアパス構築に向けて、どんな課題があるか?
②研究環境の向上を考える上で、特に研究時間の確保という観点からどんな課題があるか?
グループディスカッション後は各グループのファシリテーターを通じて全体共有が行われ、内閣府・つくば市の立場からのフィードバックもいただきました。最後に①②について参加者それぞれの「次のアクション」をチャットで共有しました。
女性研究者を始めとした多様な人材が活躍できる研究環境を構築していくためには、研究同士、機関同士のネットワーク協働も重要です。併せて、体制を整えていくためにも今回のような形で自治体や国に対して意見を伝えていく機会を設けていくことも重要だと感じています。