2018年7月23日(月)筑波大学3B棟213において、ダイバーシティリーダー育成講座Ⅰ
「多様な人材の評価(女性研究者との学内セッション)」を開催しました。
本講座は、教員自らが自身の活動を客観的に分析し、活動の改善・質の向上を図ること目的としています。
今回は学内の女性研究者のみなさんに参加していただき、ダイバーシティに配慮した評価づくりに関するセッションを行いました。
まず、企画の趣旨説明を行った後、昨年度のダイバーシティリーダー育成講座にて積み上げた内容と提言について振り返りを行いました。
これに基づき、本年度は「多様な人材の評価」「女性研究者・技術者の働きやすい環境」の2つのテーマで、オープンセッションと
学内セッションをそれぞれ2回ずつ行う旨を参加者に理解いただき、議論へと移りました。
参加者によるセッションでは、多様な研究者がいきいきと能力を発揮し、働き続けられる研究環境の実現のため、
「どんな試みを評価したら、いきいきと能力を存分に発揮して働き続けられますか?」という問いに対し、
まずは「あなた自身」という主語に基づいて考え、その後「組織のみんな」というスケールに広げて議論を行いました。
まず、「あなた自身」というスケールでは、各研究者が持つ仕事を研究・教育・運営の3要素から割合を示し、
教員同士で比較・共有するなど、業務の「見える化」を所望する声が多く挙がりました。
業務の可視化が具体的な将来構想や目標設定につながり、これらに基づいた評価のほうがプロセスもわかりやすく、
上司との対話も充実したものになると考えているようでした。
これに対し、「組織のみんな」というスケールでは、イクボス研修会やアンコンシャスバイアス講習といった
機会の必須化によるダイバーシティ理解の底上げが大前提である、という意見が多く挙がりました。
また現段階において、すでにダイバーシティ推進に対応している教員の活動や業務は大きく評価されるべきである、という理解も一致していました。
本講座の前に行われたオープンセッションでは、学外のダイバーシティ推進従事者が同じテーマで議論を行っています。
今後はオープンセッションでの内容と本講座での内容を比較検討し、大学ならではの課題や改善案を抽出していければと考えています。